アオサギを議論するページ

求愛の季節

空を見上げているのでしょうか。いいえ、ディスプレイです。

首をまっすぐ上に伸ばすこの姿勢は遠目にもすぐ分かるので、その意味を知らなくても見たことがあるという方も多いのでは。これは雄が雌に対して行う求愛ディスプレイのひとつです。見た目が非常に特徴的で、文献上はその首を伸ばす姿勢からストレッチと呼ばれています。くちばしをほぼ垂直に持ち上げ、その後、脚を折りながら頭を背中側に倒すように下ろすのが一連の動作。途中、ホッ、ホーという低くくぐもった声が発せられれば型としては完璧です。

2枚目の写真はストレッチ・スナップと呼ばれるもうひとつのディスプレイです。このサギは首を前方突き出していますが、下方に伸ばすこともあります。首と頭の毛を目一杯膨らませ、伸び切ったところでくちばしをカポンと鳴らすのが決まりです。この打ち鳴らす動作がスナップというわけですね。この時期、コロニーを訪れると、カポンカポンという乾いたスナップ音が遠くからでもよく聞こえます。春を実感できる軽やかな音です。

求愛ディスプレイは他にもありますが、もっとも分かりやすいのがこの2パターンです。いずれも、首を伸ばしたり羽毛を膨らませたりと、少しでも自分を大きく見せることに意義があるようですね。いっそのこと、翼も同時に拡げればもっと大きく見えそうですけど、さすがにそこまではしません。それでは威嚇になってしまいますしね。大袈裟になりすぎないぎりぎりのところで、いかに自分をアピールできるかというところが腕の見せ所なのでしょう。

さて、何だかんだ言ってもこういう動きのあるものは実際に動いているところを見るのが一番。そんなわけで、今回は動画を用意してみました。YouTubeに置いてあるので興味のある方はご覧になってください。1分ていどの短いものです。ここに書いた2タイプのディスプレイが連続して見られます。ただ、ストレッチのほうはいまいち気合いが入っていないようで、首の伸ばし方がやや甘く、ホーという声も出していません。この辺はかなり個体差もあるのでしょうね。それに、同じサギでもその時の気分でけっこう違ってくるような気がします。

YouTube『Grey Heron display アオサギのディスプレイ


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