アオサギを議論するページ

謹賀新年

明けましておめでとうございます。

毎年アオサギしか登場しない私の年賀状ですが、今年はトリ年なので例年ほど違和感はないですね。ということで、今回はサギたちを4羽並べてみました。じつはこの中に1羽だけ変わり者がいます。3羽は日本のアオサギ、1羽は北米のオオアオサギです。オオアオサギがいるのは北米だけ。一方のアオサギはアメリカ大陸にはいません。なので自然界で両者が出会うことはまずないのです。

さて、そのオオアオサギ、どの鳥だか分かりましたでしょうか?

左上だと思われた方、残念です。たしかに外見はこの鳥がもっとも違って見えますが、それはこの鳥がまだ若いからなのですね。まだ1歳になるかならないかというところ。他の3羽に比べて肩や側頭の羽毛がまだ黒くなっていません。成鳥の見かけになるにはもう1年待つ必要があります。

1羽だけくちばしが赤いのに気付いて右下だと答えられた方、これも間違いです。じつはこの鳥、婚姻色に染まっているのです。春先、アオサギが一番艶やかになったときの装いがこれです。この時期を過ぎると婚姻色はだんだん褪せてくすんだ黄色に戻ります。左下の鳥がそうですね。子育ての一番忙しい時期が過ぎて一段落といった感じでしょうか。

というわけで正解は右上の鳥でした。オオアオサギのくちばしは求愛期も黄色くなるていどでアオサギほど鮮やかには変色しません。首もアオサギのように真っ白ではなくやや灰色。と書くとアオサギのほうがなんだか派手な気がしますが、オオアオサギも南のほうに行くと真っ白(アルビノではない)になったりするのでなかなか侮れないのです。

ちょっと問題が難しかったですね。私も同じものを他の人から出題されていたら悩んだかもしれません。じつはアオサギの3枚は旭川の同じコロニーで撮っています。針葉樹の植林地にあるコロニーで、写真に写っている木はすべてドイツトウヒ。そこに着目された方、鋭いです!

そんなことで今年も引き続きジャンルにこだわらずアオサギのことを何でも書いていきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いします。

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