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北空知新聞
札幌開建滝川事務所 雨竜川の護岸工事 アオサギが営巣を放棄
アオサギのコロニー=今回放棄された場所、07年4月、内海さん撮影

【幌加内】町内雨煙別川を流れる石狩川水系雨竜川の護岸工事に伴い、近年個体数が減り続ける野鳥のアオサギが巣を放棄し、国内最寒地のコロニー(集団営巣地)が失われたことが二十一日までに分かった。コロニーがあることを知った事業主体の札幌開発建設部滝川河川事務所は工事を一時中断したが、ヒナは全滅したとみられる。北空知新聞の取材に対し、札開建滝川河川事務所は「事前の調査が不足していた」と工事とコロニー消失の因果関係を認めた。二十一日現在、工事再開のめどは立っていない。町内に住むアオサギの生態に詳しい写真家の内海千樫さんは「今さら工事を中断してもコロニーは戻らない」と話す。自然環境と生態系へのローインパクトが求められる中、工事のあり方があらためて問われそうだ。

「事前の調査が不足していた」
コロニーがあった場所は、国道275号に架かる新雨煙別橋から50メートルほど下流の右岸の河畔林。

内海さんによると、この河畔林で06年(平成18年)からアオサギがコロニーを形成していたという。

今年5月上旬、内海さんはアオサギが例年通り営巣しているのを確認したが、6月3日に行ったときには「まったく姿がなかった」。


札開建滝川河川事務所によると、この工事は川の流れで左岸が削られて堤防が失われるのを防ぐために、コンクリートブロック護岸にするもので、その作業の前段階として対岸の河畔林の樹木を伐採した。

その河畔林のおよそ70平方メートル間に15〜20のアオサギの巣があった。国道から50メートルほど、伐採個所(中断個所)から40メートルほど奥の地点。

工事は、下準備として重機(ユンボ)を使うため大きく迂回して伐採個所の右岸まで250メートルにわたり鉄板を敷いた。

岸から陸地に向かって幅10メートルほど、新雨煙別橋たもとまでのおよそ200メートル区間を伐採する計画だった。コロニーは、その中間にあった。工期は今年3月2日〜12月4日。工事費2億1千万円。

札開建滝川河川事務所によると、黄金週間明けの5月中旬から6月3日まで測量。翌4日に鉄板を敷き、伐採を始めたという。同日、札開建滝川河川事務所が委託する河川巡視員からコロニー確認の報告を受け、事態を重くみて工事を一時中断する措置を取った。

伐採現場、河畔林奥40メートルほどの地点にコロニーがあった

現場を視察した「北海道アオサギ研究会」の松長克利代表は「今回のコロニーの放棄はヒナのいる時期に起きた可能性が高い。工事が直接の原因になったことは疑いを差しはさむ余地はない」と話す。

時期的に見て「20巣と考えて平均1つの巣に3〜4羽のヒナがいることから60羽ほどのヒナがいたと思われる。放棄されればヒナは餓死するかカラスなどの外敵に殺されてしまう」(内海さん)

アオサギは普通種で、体長90センチ前後、翼開長160センチ前後。白と黒のアクセントが目を引く大型の鳥だ。外観は大きいが、マガモ3.0キロ、タンチョウ10.0キロに比べ体重は平均1.5キロほどしかない。

アオサギの巣は、樹木高所にあり、直径50〜100センチほど。

河畔林は、ほとんどが広葉樹で、測量を始めた5月中旬ごろは若葉が茂り始める時期のため発見は容易だった。

動植物に対する環境評価のための事前調査について、札開建滝川河川事務所は「していない。配慮が足りなかった」と話している。

松長代表は、18日付で、札開建滝川河川事務所に対して、抗議文と工事内容を問う質問状を送った。

【当サイト管理人からの補注】記事中、「近年個体数が減り続け」ているとの記載がありますが、道内のアオサギについてそうした事実は確認されていません。

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