アオサギを議論するページ

コロニー分布図掲載の賛否

コロニー分布図掲載の賛否

2010/04/19(Mon) 07:55      まつ@管理人      無題

このサイトを参考にされてのコロニー巡り、これは当サイトを作っている私としては本当に嬉しい限りです。もちろん、コロニーの紹介だけを目的に作っているのではありませんが、コロニーのガイドブック的な紹介は当サイトの重要な要素だと考えています。初めてのコロニーを訪れるのは行ったことのない町や村を観光するのと同じで、そこにいるのは同じアオサギでも、コロニーの景観やそこでの彼らの暮らしぶりはそれぞれのコロニーで全て異なります。人の世界に市や町、村といった集落があるように、アオサギの世界にもコロニーというまとまった集落があります。その集落がたとえば北海道で言うと80ヶ所ばかりある、そんなイメージができればアオサギに対してずっと親しみを持てるるような気がするのです。


2010/04/20(Tue) 07:54      まつ@管理人      Re: 無題

さて、コロニーのガイドブックと書いたわけですが、このサイトをご覧になる方の中には繁殖地を公にするのはけしからんと思う人もいるのではないかと思います。私も何でもかんでも公にするのが良いとは思っていません。けれども、トータルで見れば、情報を全て公開し、そこにアオサギのコロニーがあると誰もが知る状況をつくってしまっうほうがアオサギにとっては利益が大きいと思っています。たしかに、多くの人がコロニーの所在を知ってしまうと、場合によってはアオサギのストレスが増えるのも事実です。しかし、コロニーの存在を知っている人が多いということは、多くの目でそのコロニーの動向を監視しているということにもなります。何かあればすぐ問題になるのです。逆に、ほとんど誰にも知られていないようなコロニーは、不用意な開発行為によって人知れず無くなっていたというようなことがよくあります。普通に考えれば、あまり知る人のない人里離れた所にあるコロニーのほうが安泰だと思われがちですが、むしろ町中のコロニーのほうがそういう点では安全だったりするのです。

それに、コロニーの存在を具体的に知れば、アオサギに対してあまり良いイメージをもっていない人々の見方も多少は変わるはずです。「何か訳の分からない鳥が近くでギャーギャー言ってうるさい」というところからは駆除の発想しか生まれません。どこどこの森に何つがいのアオサギが暮らしていて、そのアオサギがそこに来たのはどういう経緯で、アオサギの一日はこんなふうになっているというような具体的な情報が得られれば、少しは落ち着いて相手のことも考えられると思うのです。とにかく、アオサギをエイリアンではなく身近に感じられる存在にすることが大切です。

営巣地の公表については異論のある方も多いと思います。この掲示板はこのような問題を議論するためにつくったものでもありますので、遠慮なく意見を書いていただければ幸いです。

2007/04/24(Tue) 22:57      まつ@管理人      無題

営巣場所の公開についてですが、私はコロニー保護のためには敢えて公開した方が良いと考えています。たしかに多くの人に知られることによって、余計な人為的影響を受けるコロニーも出てくるかもしれません。けれども、多くの人がコロニーの存在を認知するということは、多くの人から監視されているということでもあり、結果的にコロニーの危機を救える可能性も高くなります。実際、人が大勢いる地域の営巣地のほうがコロニー保護の気運が高まりやすく、逆に田舎にあるコロニーは営巣木が伐採されるなどして人知れず消滅することが多いのです。

もっとも、コロニーごとに様々な事情がありますから、何でもかんでも無条件に公開というわけではありません。公開によってどのような影響があるかをコロニーごとに予測し、アオサギと住民の双方へ配慮した、またそれぞれのコロニーの事情に見合ったやり方が必要だと思っています。

営巣地の保全、あるいはアオサギと人との共存、これらにとって最大の障害は人の無関心だと私は思います。コロニーの存在を知るということは、自分たちの生きている場とサギたちの暮らしている場が同じ世界にあるということを、より身近なものとして実感することだと思います。アオサギの世界が身近に感じられれば感じられるほど、無関心という闇は薄れていくと思うのです。

2005/04/14(Thu) 22:23      まつ@管理人      お知らせ

道内には現存するコロニーが76ヶ所、すでに消滅したものも含めると全部で122ヶ所のコロニーが知られています。今回、それらコロニーの詳細を当HPに掲載することにしました。今回公表したものにはコロニーの詳細な位置図も載せています。そうすることでコロニーに不用意に近付く人が増え、結果的にそれまで以上にアオサギに迷惑をかけることになるかもしれません。しかし、知っている人だけがこっそりと知っているという状況はどこか不自然です。種によっては、生息地の詳細を伏せておくことが必要な場合もありますが、現在の北海道のアオサギにとってはそうすることはむしろマイナスだと思います。

アオサギは見かけるけれどもコロニーがどこにあるのかは知らない、というのではあまりによそよそしいと思うのです。「その辺の川や田んぼでよく見かけるからどっかで子育てしているんだろう」、というのと、「○○山のアオサギは今年も巣作りを始めたね」とか、「××村の神社の裏でアオサギが子育てしているらしいよ」、というのではアオサギを身近に感じる度合いがずいぶん違うと思うのです。人とアオサギの共存とか、そういうこともまずはアオサギを身近に感じることから始まるのだと思いますから。

マイナスの面はあっても最終的にはアオサギにとってプラスの部分が上回るはず、そういう思いで公表することにしました。ご意見、ご批判などありましたらお聞かせいただければ幸いです。

2001/07/03(Tue) 23:24      まつ@管理人      コロニー分布図掲載の賛否

このサイトにはアオサギ繁殖地の分布図を載せてあります。このような情報を公にすることには賛否両論があると思います。載せるべきでないという意見は、繁殖場所の情報を得た心ない人たちが不用意にコロニーに踏み込む可能性が増えるという危惧によるものです。にもかかわらず、今回私は敢えて公表することにしました。より多くの人がアオサギの現状を知りアオサギへの関心が高まることのほうがネガティブな効果より大きいことに期待したからです。皆さんはどう思われるでしょうか。ちなみに載せている分布図ですが、これまでのところおおよその位置が分かるに過ぎません。この図を見ただけでコロニーを見つけるのはほとんど不可能です。予定ではこの後さらに詳細な情報を加えるつもりです。そうなると話はもっと具体的になってくるはずですが・・・。

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