アオサギを議論するページ

神話の中のサギ

神話の中のサギ

2006/08/04(Fri) 23:35      まつ@管理人      暑いですね。

きのう今日は、札幌でも30度近くに達したようで。
暑いのでエジプトのことなどあれこれ考えていました。エジプトといえば、ここでも何度か紹介した「ベヌウ」。ベヌウは、アオサギがモチーフになったとされる古代エジプトの聖鳥です。この聖鳥は、ラーやオシリスといったエジプトの主要な神々と深い結びつきがあり、さらにはフェニックスの原型となったとも言われています。ところで、このベヌウ、てっきりアオサギがモチーフだと思いこんでいたのですが、ムラサキサギが元になったという説もあるようです。もちろん私としては、アオサギ起源説を採りたいところですが。さて、どうでしょう。

エジプト、ルクソールの「王妃の谷」に、壁画が美しいことで有名なネフェルタリ王妃の墓があります。その壁画に、ミイラや他の神々の絵とともにベヌウの姿がはっきりと描かれています。このページに写真が載っています。
これを見ると、色合いといい側頭部の黒いラインといい明らかにアオサギですね。少しほっとしました。

いま思いついて、この墓があるルクソールの天気予報を見てみました。明日の最高気温はなんと44度だそうです。次の日もその次の日もずっと40度台。
ベヌウが火の鳥になったのも分かる気がします。

2003/03/26(Wed) 20:40      まつ@管理人      再生と太陽

古代のエジプトでは、アオサギは定期的に蘇る命の象徴、つまり再生の象徴でもありました。というのは、浸水期になるとナイル川に必ず戻ってくるのがアオサギだったからです。アオサギはエジプトではベヌウ(bnw)と呼ばれてきましたが、一説では「昇る」とか「輝く」を表すwbenから転訛したものとされています。夜明けとともに水辺から飛び立つアオサギの姿は、地平線から昇る(再生する)太陽のイメージと重ねて想起されたのでしょう。

先日、帯広市役所のロビーで、オオアオサギのレリーフ?を見かけました。アメリカの姉妹都市から送られてきたもので、満月の下、オオアオサギがまさに水辺から飛び立とうとする瞬間を捉えたものです。題名に「Heron rising under the moon」とありました。どうせならmoonでなくsunにして欲しかったのですが、印象的なのはriseという表現です。もしこれがfly awayとかfly offなどと書かれていたら、なんのインパクトもなかったかもしれません。

2002/04/07(Sun) 17:23      まつ@管理人      ベヌウ

「ベヌウ(Benu)」って御存知でしょうか?
いきなり耳慣れない言葉ですが、実はアオサギのエジプト名で、エジプト神話に出てくるアオサギの姿をした聖鳥の名でもあります。なんでも、ラーやオシリスなど錚々たる神々の魂ともされていて、たとえば冥界を司っているオシリスと結びつける場合は、死から復活するというイメージとしてみなされるようです。たしかに、彫像のように微動だにしないアオサギが、突如生気を取り戻し水面から飛び立つ、というような光景を思い浮かべれば、静から動、死から生という連想は容易にできます。同じように、夜から朝への移行として捉えれば、水平線から昇る太陽を象徴するものでもあり(Benuという語は、昇る、立ち上がる、などを意味するそうです)、これは太陽神ラーとの結びつきを想起させます。そもそも太陽はベヌウの卵から生まれたとも言われているほどです。なお、ベヌウは、炎で焼かれたのち再び灰の中から蘇るとされ、いわゆるフェニックスが創造される元ともなったようです。

クロトキ(Sacred Ibis)が象形文字に描かれているのは知っていましたが、アオサギも同じく神話の中で活躍しているとは、アオサギのもつ妖しさ(奥深さ?)にますます深みが増した感じです。
ところで、そんなアオサギ(ベヌウ)の気分を身をもって味わいたい方は、エジプトの「死者の書」第83章に変身の呪文が記されているそうです。一度お試しあれ。


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