アオサギを議論するページ

種間関係

種間関係

2002/10/11(Fri) 19:26      佐々木晶子      はじめまして

私は今、学部の3年でミサゴを卒論のテーマに調べています。ミサゴの営巣地の近くでアオサギのコロニーを見つけたことがありました。場所は積丹で、松長さんの分布図の中にあるものと同一と思われます。松長さんもまたアオサギのコロニー近くでミサゴの営巣地を見かけたことがあるでしょうか?もしあれば、教えていただけたらと思います。


2002/10/12(Sat) 19:46      まつ@管理人      Re: はじめまして

ミサゴの巣ですが、残念ながらコロニーの近くでは見かけたことがありません。佐々木さんの関心は「ミサゴとアオサギの間に何らかの種間関係があるのでは」ということだと思いますが、関係があるとすればミサゴがアオサギのヒナを捕食するということでしょう。これについては私も教えていただきたいところです。猛禽に限って考えれば、例えば北海道の場合、オジロワシによるアオサギの捕食が知られています。巣にいるアオサギのヒナを襲うわけですが、ミサゴがそのような行動をとる可能性はあるでしょうか? ミサゴは魚の他に鳥も襲うということですから可能性としては無くもないような気はしますが…。もし、ミサゴがコロニーに興味を示しているようでしたら是非教えて下さい。

北海道では、サギのコロニーに隣接してカラスの巣があったり、比較的近い場所にオジロワシが営巣していたりします。どちらもアオサギの捕食者となり得る鳥たちです。もしかすると、彼らの巣の位置はアオサギの卵やヒナを捕食するための利便性を考慮して決められているのかもしれません。しかし、そうでないかもしれません。お互いの営巣場所が隣接するのは、単によく似た採餌環境、営巣環境が好まれた結果と解釈することもできるからです。

話のついでですが、サギと猛禽の関係で少し変わった事例報告があります。普通、猛禽がコロニーを襲うのは巣にいるヒナの捕食が目的です。しかし、ヒナの吐き戻した餌が目当ての場合も時にはあるようです。S. A. Templeという人は、アメリカのオオアオサギ(見かけはアオサギとほとんど同じで、サイズがやや大きい)とヒメコンドルについて次のように報告しています。それによると、ヒメコンドルは、親が留守にしているオオアオサギの巣にやってきて、自分の翼でサギのヒナをパタパタと叩いたり嘴で小突いたりするそうです。その結果、ヒナはたまらず餌を吐き戻します。ヒメコンドルは、そのようにして得られた餌を自分のヒナのもとへと持ち帰るのだそうです。Templeはこの行動について、「もともとはヒナを殺すのが目的だったが、攻撃の途中でヒナが餌を吐き戻すのを何度か経験するうち、ヒナを殺すよりも容易なこの方法が定着したのだろう」と考察しています。


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