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アオサギの目

アオサギの目

2010/07/25(Sun) 17:37      まつ@管理人      目の不思議

鳥の目というのは知れば知るほど不思議です。遠くのものと近くのものに同時に焦点を合わせられたり、人には見えない紫外の色が見えていたり、とても人間が太刀打ちできるような代物ではありません。調べれば、他にもまだまだ知られざる能力が隠されていそうです。そんな鳥の目ですが、今回はそういった外見で分からない不思議でなく、目に見える不思議を書いてみたいと思います。

普段、アオサギは目つきが悪いと思っていた方は、右の写真をご覧になればちょっと意外な感じがするのではないでしょうか? あれ、こんな大きな目をしていたかな、と。これは巣立ち前のヒナですが、この場合、ヒナか成鳥かというのは関係ありません。ともかく、ずいぶんつぶらな瞳です。人によってはこのように斜め後ろの角度から見るアオサギが一番好きだという方もいらっしゃるようですね。たしかにこんなアオサギを見てしまうとますますファンが増えそうです。

ところが、じつはこれトリックだったのです。左の写真は同じアオサギが少しこちら向き加減になったところ。黒い瞳孔はずいぶん小さくお馴染みのアオサギの目になっています。これが本来の見え方です。先ほどのアングルでは、瞳孔の色が中で屈折して角膜いっぱいに映るため、あのようなつぶらな瞳に見えたのですね。

ただ、瞳孔の大きさについて言うと、アオサギの虹彩は猫の目ほどではないにしろかなり大きく伸縮します。周りが明るければ左の写真のようなアオサギらしい?目になりますが、暗いところではそうとう大きく見開かれます。普段、明るい環境下であの爬虫類っぽい目しか見たことがなければ、薄暮時のアオサギに是非会ってみてください。それまで抱いていたアオサギのイメージがずいぶん変わると思いますよ。

目のことでついでにもうひとつ。右の写真、どことなくへんちくりんな感じがしませんか? でもどこが変なのでしょう? これも先ほどと同じく巣立ち前のヒナです。ヒナなので頭の羽毛が乱れているのは仕方ありません。真っ正面を向いているので素っ頓狂な顔つきに見えますが、これもアオサギ生来のもの。それでもおかしいのは、左右の目で瞳孔の大きさが異なっているからです。写真を注意深くご覧になれば分かるかと思いますが、これじつは左側から日が照っていて右側は陰になっているんですね。明るいほうの瞳孔は収縮し、暗いほうの瞳孔は開いているわけです。

これって当たり前のことなのでしょうか? 気になったので人間でもそうなるのかなと調べてみました。自分の顔の真ん中に衝立を立て、左右の明るさを変え、瞳孔の大きさを鏡で見比べてみたわけです。で、あまり違うようには見えません。私の目がおかしいのでしょうか? まあ、サギの目と同じと考えること自体、間違っているような気もしますが。考えてみれば、人間の目は正面についていて両目はいつもだいたい同じものを見ているわけですから、片方が明るくて片方が暗いという状況はほとんど無いのかもしれません。進化の過程で、目が側面から正面に移動してくるにつれ、左右の目を別々に調節する機能は必要がなくて退化してしまったのでしょうね。と、これは飽くまで私の適当な思いつきです。いずれにしても、人間の目は鳥には到底敵わなそうです。

2007/07/05(Thu) 02:12      トモ      あれは?

夜11時ぐらいだと思いますが犬の散歩をしていたときに近所の川(発寒川)の橋の下を見たら凄く大きな白っぽい鳥がいたんで少し近づいたら、すぐ飛んでいってしまったんですが羽をひろげたらでかいのなんのって!!
いろいろ調べたらアオサギっぽいんですが鳥なのに夜飛べるんですか?


2007/07/05(Thu) 07:14      まつ@管理人      Re: あれは?

アオサギは普段は遠くから見ることが多いので大きさが実感できませんが、実は意外と大きい鳥なんですよ。とくに、羽を広げると大人が両手を広げたくらいの大きさになります。

夜飛べるかどうかですが、彼らはいつでも飛んでいます。アオサギは基本的に昼行性のサギと言われます。ただし、昼のほうが活発に活動するものの、必要であれば夜間も普通に飛ぶことができます。飛ぶだけでなく真っ暗な水面でエサを獲ることも可能です。静かな夜など不意に上空からアオサギの甲高い声が聞こえることもありますよ。

2007/04/19(Thu) 11:16      くら      サギの視力について

最近鳥にハマリ、このHPを発見しました☆
サギについてとても詳しく説明しており、とても為になるHPで感動しました!!
そこで、質問なんですが、この前サギがとても濁っていて、底がまったく見えない池に、躊躇することなく入っていきました!! もし深かったら溺れてしまう危険性もあるのに・・・。もしかしたらサギは人間よりもずっと目がよくて、深さなどもわかるんでしょうか? もし分かったらで良いので教えてください。


2007/04/19(Thu) 20:37      まつ@管理人      Re: サギの視力について

溺れるアオサギというのがいたら是非見てみたいものですね! 冗談はさておき、濁っていても大体このくらいだろうと水深が分かっているような馴染みの場所だったのではないでしょうか。完全に濁っていればさすがのアオサギでも見えないと思いますよ。それに、仮に足が水底に届かなければ諦めて飛び上がれば良いだけですから、その辺はあるていど適当に降りているのだと思います。

ただ、サギに限らず鳥の目が人の目より優れていることは確かです。目の性能の善し悪しが彼らの命運を決定するといっても差し支えないですから。とくにアオサギの場合は捕食者に襲われることもほとんど無いので、水面下にある餌をいかに見つけるか、その能力の高い個体が生き延びるということになると思います。視力が人の倍も3倍もあるといったような目の良さではなく、見え方のわずかな違いを区別できるとか、ほんのわずかな動きを察知できるとかといった能力、そういう能力は人に比べて格段に優れているはずです。また、人間の目と違う点として、アオサギには水面の光反射を遮断する機能があると言われています。釣りをする人がよく使う偏光レンズを自前で持っているわけですね。
なお、鳥は紫外域の色を見ることができますが、これについては下の方にも書いていますのでよろしければご覧になって下さい。


2007/04/19(Thu) 23:02      エゾミユビゲラ      Re: サギの視力について

「サギの視力について」管理人さんより的確且つ詳しい説明に、<くら>さんもきっと満足されたことと存じます。

一寸、別の視点からも付け加えさせてもらいたいと思います。
動物の目の位置なのですが、顔の側面についている種類と、正面についている種類があります。前者は馬や兎、カモシカ、鳥だとシギの類やカモの類等で、後者は猫や猿、フクロウ、それに人間などです。

顔の側面に目がついていると、視野が広く、後ろから近づく外敵も見えるということで、捕食される側の動物はこの様な眼をしています。
一方捕食する側の動物は、視野の広さを犠牲にしても、正対した2つの眼で見ると言う事で、距離感や立体感を正確に把握する訳で、猿などは捕食者と言えなくても、枝から枝へ飛び移るには、正しい距離感が必要になるからでしょう。

アオサギはかなり顔の横に眼がついており、かなり視野も広く、片目で近くを見て、もう一方の眼で遠くを見るという芸当ができるのですが、私はレンズを通して正面からばっちり眼を合わせたとき、はっきり両目で正対視しているのに感心しました。いざと言うときは両目で獲物を見ている事が分かります。

動物は古い脳の上に新しい脳が被さる様に進化してきたといわれ、人間は他の動物と違い、大脳皮質が発達しているのだと自慢している訳ですが、考えてみると、原始的な部分はアオサギの方が優れていて、人間はひょっとして中腐れしているのかもしれません。

文化においても似たような事がいえるかもしれません。藤原正彦著の「国家の品格」に(会社は株主のもの?)という一文がありましたが、資本主義が発達した現在、良いものを造るという職人気質や匠の心が、何とかファンドや○○えもんやらの食い物にされるというのは初心を忘れた文化の中腐れではないでしょうか?


2007/04/21(Sat) 19:44      まつ@管理人      Re: サギの視力について

これはずいぶん格好いいアオサギですね。
ところで、サギ類の多くの種では両眼視できる視野は170度だそうです。人間の場合は約120度。サギのほうが遠近感つきで見られる世界が50度も余計にあるということになります。

2006/2/21(Tue) 18:38      まつ@管理人      アオサギの目

彼らの採餌能力、というか視覚の鋭さには驚くばかりです。以前、月夜の晩にアオサギが水辺で餌を獲っていたので、自分もその場所に行って彼らと同じ目線で水面を見てみましたが、完全に真っ黒で何も見えませんでした。とても人間の能力で太刀打ちできるものではなさそうでした。

どうも鳥の目は人間の目とはずいぶん違っているようで。たとえば、人間であれば見ようとしたもののごく狭い範囲にしか焦点は合いませんが、鳥だと視野全体に一度に焦点を合わせられるそうです。焦点深度も深くて、近くの魚を目で追いつつ、遠くから近づいてくる捕食者の姿も同時に察知できるのだとか。さらにびっくりしたことに、彼らは紫外線も見えているそうなのです。我々にはとても想像できない世界ですね。


2006/02/22(Wed) 18:52      カラス      Re: アオサギの目

アオサギの目は人間の可視光線の外の紫外線も見えるそうですが、紫外線の反射で物が見えるというのはどういう役に立つ機能なのかと思います。また紫外線は有害光線で、皮膚や眼球や免疫力にもダメージを与えるようなので、目に関してはもしかすると紫外線が多くなるとカットする仕組みが眼球にあるのかな?と想像します。


2006/02/23(Thu) 19:40      まつ@管理人      Re: アオサギの目

「紫外線が見えている」と書いたので、分かりにくかったかもしれませんね。正確には紫外線を反射する物体が紫外色に見えるということです。

脊椎動物の網膜には色の波長に反応する錐体細胞というのがあるのですが、我々ヒトの場合はこれが3種類あって、それぞれ赤、緑、青の波長に反応しています。これら3原色の組み合わせによって様々な色が見えるわけです。このうちいずれかのタイプの錐体細胞が欠如すると色盲になり、たとえば赤の錐体細胞が無い場合には、緑と青の組み合わせだけで色を見ることになります。

では鳥はというと、これに紫外色が加わり4原色になります。つまり、鳥には虹の紫色の外側に我々の見えていない色が見えてるわけですね。ヒトが3原色の組み合わせで見るところを彼らは4原色の組み合わせで見るのですから、色の種類が豊富でさぞかしカラフルな世界だと思います。つまり、ヒトには同じに見えるものでも彼らには全く違って見えるているということです。たとえば、彼らが木の実や蜜のある花を探すときに、ヒトに見えない色を目印にしていることがありますし、また、雌雄同色に見える鳥を紫外線写真で撮ると、じつは雄と雌で色が違っていたりします。

我々には見ることも想像することもできませんが、彼らにしてみれば、これほどはっきりした色がなぜ見えないの?といったところでしょう。
まあ、そういうことです。所詮、我々は飛ぶことすらできない生き物ですから。


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