アオサギを議論するページ

冬ねぐら

アオサギ初飛来のニュースが各地から届く季節になってきました。今年は暖かそうですから、まだ来ていない所もいつもより早く飛来するかもしれませんね。北海道はまだ秒読みというところまではいきませんが、それでももう2週間とはかからないと思います。

冬の間、サギたちがどのような暮らしをしているのかは、繁殖期に比べるとまるで分かっていません。おそらく、研究の数も繁殖期を10とすると冬季間は1も無いのではないでしょうか。どの程度の量の餌を食べているのかという基本的なことさえ十分には分かっていないのです。ただ、冬の間の死亡率が高いところを見ると、やはり夏のようには食べれていないのは確かなのでしょう。

北海道江別市の冬ねぐらでは毎年20羽前後のアオサギが冬を越しています。これだけまとまった数で越冬する場所は国内ではここが北限です。こんな条件の厳しいところでわざわざ越冬しなくてもといつも思うのですが、雪が降っても水面が凍っても冬ねぐらの彼らは意外にも悠々として見えます。ただ、なぜか1月から2月にかけての厳冬期は見かける頻度が少なくなるのですね。さすがにその時期になると、ねぐらで暇つぶししている余裕は無いということでしょうか。

写真は江別のねぐらで先週末に撮ったものです。この時、ねぐらにいたアオサギは2羽。珍しいことにダイサギが1羽来ていました。この時期のダイサギなのできっとオオダイサギでしょう。オオダイサギが北へ帰る頃になれば、入れ替わりに南からアオサギが渡ってくるはずです。それももう間もなくのこと。

さて、そんな時期なもので、毎年恒例の『「アオサギ繁殖前線」をつくろう!』のページを作ってみました。ここしばらくは右のサイドバーのお知らせ欄にも置いておきます。御覧いただければ幸いです。


おそらく今年も一番乗り

北海道でも早いところはもう営巣の準備が始まっているようです。
写真は帯広市内にある水光園のアオサギ。おとといの15日、ここのコロニーで8羽のアオサギを確認しました。そして、このうち2羽は同じ巣に並んで立っていました。じつはこの付近はアオサギの越冬場所になっていることもあり、このコロニーが使われはじめるのは道内では特別早いのです。

ただ、コロニーに居着くようになってもすぐ本格的な営巣活動に入るわけではないように思います。おととい見たサギたちも婚姻色はまだほとんど出ていませんでした。もしこの時期からやる気満々で巣づくりを始めたとすると、遅くとも3月中にはヒナが生まれることになります。それは北海道ではちょっと考えられません。道東のほうは真冬より春先のほうがドカ雪になることが多いと思いますし、そんな時期にヒナがいたのではリスクが高すぎます。おそらく、この時期は気が向いたら巣材をとってくる程度で、本格的に始めるのはまだしばらく先、結局はこの地域の他のコロニーとそれほど変わらない時期になるのではないでしょうか。これは私の推測に過ぎないので、もし水光園のアオサギを観察している方がいらっしゃれば、是非ご意見や情報をいただければと思います。

それにしても、冬、十勝で撮った空の青いこと。どの写真を見ても、バックは決まって青空です。


州の鳥法案

アメリカのワシントン州で、州の鳥をWillow Goldfinch(オオゴンヒワの一種)からオオアオサギに変えようという法案がつくられたようです。あちらではオオアオサギは人気のある鳥なので、この法案も大いに歓迎されるのかと思ったのですが…。話はそう簡単ではありませんでした。新聞記事(The News TribuneKitsup SunThe Seattle Times)や読者のコメントを見ると否定的な意見が大半なのです。その理由は、「こんな不景気な折に、しかも他に重要法案が山積しているというのに、貴重な税金を使って州の鳥をどれにしようかなどと遊んでいる場合か!」というもので、なるほどこれは正論です。救いは、オオアオサギが相応しくないとか嫌いだとかいう意見がほとんど無かったことでしょうか。

一方、記事や市民の反応に対する議員側の弁明がこちらに載っています。どうやら、オオアオサギを州の鳥にして欲しいという12歳の少女の手紙がきっかけだったようですね。同ページではその手紙を公開しています。そして、「大半の人にとっては取るに足らない問題でも、少なくとも一人の人間にとってはそれが全世界を意味するほど重要な問題になる場合もあるんだよ」と。確かにそれも一理あります。ただ、法案を出すタイミングはもう少し考えたほうが良かったのかもしれませんね。

この話にはおまけがあって、別の議員が「州の飲み物」をコーヒーにしようという法案をつくっているようなのです。調べてみると、あちらには「州の鳥」や「州の木」などと同じように「州の飲み物」というのがあって、50州のうち30州近くが自分たちの州の飲み物を定めているのですね。そのリストを見ると、大半はミルクで、中には水という州も。
あちらの政治や経済状況についてはよく分かりませんが、余裕のある暮らしをしている人ばかりでないことは確かでしょう。市民の怒りも少し分かるような気がします。

果たして、オオアオサギはワシントン州の鳥になれるのでしょうか?


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