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秋田魁新報
カラスの狼藉、それに…

最近、拙(せっ)宅周辺でカラスの悪さが目に余り、いささかうんざりしている。まさか、カラスに負けまいとライバル心を燃やしているわけではないだろうが、アオサギの“勇み足”も耳に入るようになった。

カラスは、近所の林にテリトリーを構えるハシブトガラスの一派である。名前の通り、この種類は嘴(くちばし)が太く、上嘴が曲がり、額(嘴の上)が出っ張っているのが特徴。英名はジャングルクロウとあるくらいだから、本来は森林に住む鳥だったが、今では都市部で繁殖し、ハシボソガラスを圧する勢いである。

その狼藉(ろうぜき)ぶりを列挙すると▽ごみ収集所を荒らす▽飼い犬のえさを食い尽くす▽ビニール袋や空き缶、紙コップなどのごみをくわえて持ち運び、散らかす―などなど。中でもごみ収集所では、ごみ袋を覆うビニールシートの端々をレンガと木片で押さえ付けているにもかかわらず、それを突破してしまう。知恵だけでなく、体力も相当なものだ。また、犬のえさあさりは、散歩の合間を見計らって実行に及ぶ。当座の策として食器にふたをかぶせているが、この作戦も打ち破られるのは時間の問題か。

一方、アオサギの方の悪さとは、民家の庭の池に舞い降りて飼っている魚を食うという、人間からみれば食害である。最近、耳にしたのは金魚を食われたケースが2件、釣って放しておいたフナをやられたケースが1件。対策としては、釣り糸を張り巡らすのが効果的だが、すき間が大き過ぎると万全とは言えない。これは、被害に遭った友人の体験に基づいた教訓である。

アオサギの被害を聞いて間もなく、暗やみの田んぼに立つ一羽を見掛けた。仕事を終えて帰宅途中の午前1時ごろのことだ。長い足に細長い首。頭が少し動き、小動物を狙っているように見えた。暗がりの中でも見えるのかなという思いとともに、生きるために懸命なんだな、という同情心も沸いた。考えてみれば、アオサギもカラスも同じ地球号の乗組員である。多少のことで目くじらを立てることもないか。当分、知恵比べは棚上げとしよう。(那)

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