アオサギを議論するページ

オオアオサギの質問箱

オオアオサギの質問箱

このページは、オオアオサギについてのよくある質問のページを和訳(意訳)したものです。このため、質問に対する答えの多くはオオアオサギの営巣状況のライブ中継プロジェクトについてのものとなっています。

Q1 この巣はどこにあるのですか?

A1 コーネル大学の鳥類研究所が所有するサップサッカーウッドのサンクチュアリー内にあります。営巣木は池の中に立つホワイトオーク(カシの仲間)の枯死木で、巣は50フィート(15m)の高さにあります。巣がかけられているのは幹からは46インチ(117cm)離れたところです。

Q2 オオアオサギは毎年、同じ巣を使うのですか?

A2 サップサッカーウッドのオオアオサギは2009年からこの巣を使っています。雄のほうは2009年以来ずっと同じです(この雄は右脚の後指が欠けているので判別可能)が、雌が同じかどうかは分かりません。オオアオサギは必ずしも同じ巣に戻ってくるとは限りませんし同じつがい相手を選ぶとも限りません。他の場所で行われた調査では14羽のオオアオサギのうち13羽が翌年は違う巣で営巣していました。

Q3 彼らは生涯、同じ相手とつがうのですか?

A3 必ずしもそうではありません。彼らは一夫一妻制ですが、翌年には別のつがい相手を選ぶことがあります。

Q4 卵はいつ産みますか?

A4 2012年の産卵日は、3月28日、30日、4月1日、3日、6日でした。オオアオサギはふつう2日か3日に1卵ずつ産みます。

Q5 オオアオサギは卵をいくつ産みますか?

A5 通常は2〜6卵です。2012年、この巣のオオアオサギは5卵産みました。高緯度地方や淡水域で営巣するオオアオサギのほうが卵をたくさん産む傾向があります。この巣のオオアオサギは、2009年から2011年にかけて毎年4羽のヒナを巣立たせ、2012年には5羽が巣立たせています。

Q6 卵が孵化するまで何日かかりますか?

A6 オオアオサギはふつう26〜29日間卵を温めます。2012年、この巣では最初の卵が温められはじめてから30〜35日の間に全ての卵が孵りました。1卵目と2卵目は4月27日に孵り、その後、4月28日、30日、5月2日と続きました。孵化の間隔はいずれも48時間以内でした。

Q7 親鳥が巣にいません。卵が冷えてしまうのでは?

A7 ときどき親鳥が卵を残して巣を離れるのはふつうです。ただし、卵に何かあっては困るので、ほとんどの場合、長時間巣を離れっぱなしになることはありません。

(訳注:これはその巣の置かれた環境によって異なると思います。巣の周辺に卵を狙う外敵がいるところでは短時間でも巣を空けることは滅多にありません。また、コロニーで営巣している場合は、他の巣のサギが巣材を泥棒することもありますから常に巣にいなければなりません。オオアオサギとアオサギで、多少、習性に違いがあるのかもしれませんが、アオサギの場合は産卵後は基本的に巣を空けることはありません。)

Q8 卵は何度ぐらいで温められているのですか? なぜ親鳥は転卵するのですか?

A8 卵はだいたい37〜38度で発生が進みます。転卵するのは、卵を均等に温めることで胚が卵の殻の内側にくっつかないようにするためです。

Q9 卵がダメージを受けるとどうなりますか?

A9 ダメージを受けた卵がひとつだけなら親鳥は残りの卵を温め続けます。もし全部の卵がダメになってしまった場合は、ふつうは最初から卵を産み直します。

Q10 他の卵が孵化しているのに、ひとつだけ孵化していないのはなぜですか?

A10 オオアオサギは通常、2、3日に1個の卵を産み、最初の卵を産んですぐに抱卵をはじめます。このため、早く産んだ卵はその後に産んだ卵より早く孵化することになります。ただし、胚の発生が途中で止まるなどの理由で孵化しない卵もあります。

(訳注:1卵目を産むと抱卵を開始しますが、常時温め続けるようになるのは2卵目、もしくは3卵目を産んでからです。)

Q11 ピッピング(pipping)とは何ですか?

A11 孵化前のヒナのくちばしには卵歯(らんし)と呼ばれる硬い突起があり、これで卵の殻に最初の穴を穿ちます。この卵歯で卵に穴を開ける過程をピッピングと呼びます。こうして開けられた穴がピップはピップと呼ばれ、ここから穴が広げられていきます。

Q12 卵の中にいるヒナはどのようにして呼吸するのですか?

A12 ヒナが卵から出ようとしはじめてから実際に出てくるまでには48時間ほどかかります。卵の中のヒナは卵殻にある気孔を通してヒナは酸素を得ています。ヒナは卵殻の内側にある卵殻膜に穴を開けてはじめて呼吸できるようになります。これがピッピングの1日ほど前のことです。いったん卵殻に穴が開くと、ヒナはその部分に穴掘り作業を集中させ、卵に入ったひびを大きくしていきます。

Q13 抱卵するのはどちらの親ですか?

A13 雌雄ともに抱卵します。両親が交代する間隔は20分のこともあれば22時間半のこともあります。巣を離れている間、彼らは餌を獲っています。夜間はふつうは雌のほうが抱卵しています。

Q14 巣を訪ねることはできますか?

A14 はい、できます。サップサッカーウッド池の周囲の散策路から巣を見ることができますし、コーネル大学の鳥類学研究室のビジターセンターにある観察塔から観察することもできます。ご訪問をお待ちしております。サップサッカーウッドへの行き方はこちらのウェブサイトで御覧になれます。

Q15 彼らのテリトリーの大きさはどのぐらいですか?

A15 ここのオオアオサギは、10エーカー(4ha)の広さのあるサップサッカーウッド池の全域で餌を獲っています。2009年には池に立っている他の木に営巣しようとした別のペアを追い払っているのが観察されました。けれども、オオアオサギのテリトリーの大きさはさまざまで、縄張り行動も一様ではありません。これはおそらく、営巣場所の環境と同様、餌の得やすさや餌の分布様式に影響されるものと思われます。オレゴン州のヤキナ湾で32のテリトリーを調べたところ、その平均的な広さは21エーカー(8.5ha)ほどでした。一方、淡水湿地でのテリトリーは1.5エーカー(0.6ha)ほどの広さしかありません。オオアオサギは必ずしもテリトリーをもっているわけではなく、他のオオアオサギから数ヤードしか離れていないところで餌を獲っていることもあります。けれども、状況によっては他のオオアオサギに対してディスプレイや威嚇などをして特定の空間を防衛することもあります。サップサッカーウッドは別として、通常、オオアオサギはコロニーをつくって営巣します。コロニーの規模はふつうは500巣以下ですが、少なくとも1ヶ所で1,000巣以上で営巣したという記録があります。

Q16 雄と雌はどのように見分けるのですか?

A16 オオアオサギの雄と雌はよく似ています。ただ、成鳥では雌のほうが雄よりやや小さいのが一般的で、雄の飾羽のほうが平均的に長いとされています。これらの差を見分けるのは困難ですが、中継のカメラでは彼らをクローズアップで観察できますから、もしかしたら雌雄の違いを見分けられるかもしれません。たとえば、2012年には、雄は脚の後指が欠けており、雌は左の肩に赤っぽい班があるように見えたほか、営巣シーズンの途中で冠羽が脱落したため簡単に雌雄が見分けられました。研究者の中にはくちばしの長さで正確に雌雄が判別できると主張する人もいます(雄は約5.5インチ、雌は約4.8インチ)。雌雄を判別する唯一の正確な方法はDNAを調べることです。あるいは雌が産卵したところを確認するか、交尾の時に雄が雌の背中に乗るのを確認することにより雌雄を特定することもできます。

(訳注:アオサギの場合は、近くから観察すると雄のほうが雌よりやや大きく、首から頭部にかけては雄はがっちり、雌は華奢に見えます。しかしその差は僅かなものですし、個体差もあることゆえ確定的なものではありません。くちばしの長さについてはアオサギでも性差が確認されており、両者で重なる部分はあるものの、平均すると雄のほうが雌よりやや長いことが報告されています。雌雄の判別法については、厳密に言えば交尾時の位置関係では断定できません。なぜなら、極めて稀なことですが同性でつがいになることがあるからです)

Q17 彼らが繁殖をはじめるのは何歳からですか?

A17 オオアオサギは普通は3回目の春(生後約22ヶ月目)から繁殖を始めます。けれども、生まれた翌年に営巣を試みるケースも観察されています。

Q18 ヒナの雌雄は見分けられますか? ヒナを区別する方法はありますか?

A18 ヒナが雄なのか雌なのかは見かけからは分かりません。一般的には一番大きなヒナが最初に生まれたヒナで、一番小さいのが最後に生まれたヒナです。

Q19 ヒナたちは親のお腹の下にいて窒息しないのですか?

A19 親鳥はヒナたちが息ができないほどにはべったりと座りません。そのため、親鳥がヒナを温めている間もヒナたちはちゃんと呼吸することができます。

Q20 ヒナは孵化後何日で巣立ちますか?

A20 オオアオサギはふつう約7、8週で巣立ちます。2012年は、サップサッカーのヒナたちは最初のヒナが孵ってから60日から69日の間に巣立ちました。最初の3羽は6月26日に巣立っています。残りの2羽は7月3日と5日にそれぞれ巣を飛び立っています。正確な巣立ち時期は年ごとに変わります。

元のページの質問は53番まであります。残りの質問についてはまた折りを見て訳していく予定です。


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